
月に行く舟/ドラマ鑑賞記
粗筋北川悦吏子「月」三部作の二作目。ギャラクシー賞(第52回奨励賞)。小さな町の小さな駅。幾つもの列車が過ぎてもなおホームに佇む、透明な瞳の美しい女。女は男と出会い、列車を待つ間の短い時間の恋が始まる… (C)CBCテレビ岐阜の山間の小さな駅に佇む一人の女・理生。列車が行ってしまってもホームのベンチに座り続けていた。その駅にやってきた一人の男・涼太。涼太はこの町に住む大御所作家から原稿をもらい帰るところだ。次の列車にはまだ時間がある。待合室で涼太は、近くに喫茶店がないか理生に尋ねる。傍らの白杖が目に入り、彼女の眼が見えないことを知る。教えられた喫茶店はつぶれていた。涼太はしかたなく駅に戻る。缶コーヒーを飲みながら待合室で話す二人。涼太は自分が出版社の人間で原稿をもらいに来たことなどを話す。喫茶店がつぶれていたことを知った理生はもう一軒カフェを教える。「あの、一緒に行きませんか?お茶でもごちそうします」二人のささやかなデートが始まった…。列車を待つ間の短い時間。やがて、女は、どこかに行くた...