雑談

ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえりお母さん~  (オモシロおかしい老夫婦の介護生活のドキュメンタリ-映画

認知症の母、その母を介護する90歳超の父、老老介護の親の日々を撮ったドキュメンタリ-。

ややもすると、老老介護と聞くと、悲惨なイメ-ジが強いのだが、この映画では、カメラは優しくほほえましく撮られている。日本の人口の大半は60歳以上、老人大国として先頭を走る日本人の一人としても身近な問題である。まぁ、いくらみにくくても、老醜をさらけ出しても、生きていくことはほほえましく、美しいかな。認知症なんて、余り大げさに悲観的に考えてもしょうがない。来る時は来るのだから。老人の2割くらい、5人に一人はなるのだから、認知症にならない老人は、ややくじ運に恵まれなかったと感謝するくらいの気持ちでいいのかな。それにしても、この映画の老夫婦、仲がいいな。お父さんの生活態度の豹変にも驚く。おカァさんが元気で家事をしてくれる時は何もせず、親父全としていたのが、病気になるや、食事から洗濯までするようになるとは。

早く認知症の治る薬が開発されるといいのだが、まだ症状を一部停める程度の効能の薬しかないようだ。脳の構造やその詳細が科学的に解明されている今日でも、科学者が言うほどには解明されていないようで、今のところ認知症に関してはお手上げのようだ。早く、こういった病気にかかる老人の恐れを無くすよう医学界の奮起を期待したい。

ドキュメンタリ-

東京で働くひとり娘の「私」(監督・信友直子)は、広島県呉市に暮らす90代の両親を1作目完成後も撮り続けた。2018年。父は家事全般を取り仕切れるまでになり日々奮闘しているが、母の認知症はさらに進行し、ついに脳梗塞を発症、入院生活が始まる。外出時には手押し車が欠かせない父だったが、毎日1時間かけて母に面会するため足を運び、母を励まし続け、いつか母が帰ってくるときのためにと98歳にして筋トレを始める。その後、一時は歩けるまでに回復した母だったが新たな脳梗塞が見つかり、病状は深刻さを極めていく。そんな中、2020年3月に新型コロナの感染が世界的に拡大。病院の面会すら困難な状況が訪れる。それでも決してあきらめず奮闘する父の姿は娘に美しく映るのだった――(C) 2022「ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえりお母さん~」製作委員会

ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえりお母さん~

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