映画鑑賞記

「ファミリア」/映画鑑賞記 悲しくも人種の垣根を超えて...映写の舞台は豊田市の保見団地?

粗筋

陶器職人の主人公・誠治と、海外で活躍する誠治の息子・学、そんな父子に助けられる在日ブラジル人青年マルコスの3人を軸に、国籍・文化・境遇の違いを超えて《家族》を作ろうとする人々を描いた感動の物語。誠治は妻を早くに亡くし、山里で独り暮らし。アルジェリアに赴任中の一人息子の学が、難民出身のナディアと結婚し、彼女を連れて一時帰国した。結婚を機に会社を辞め、焼き物を継ぐと宣言した学に反対する誠治。一方、隣町の団地に住む在日ブラジル人青年のマルコスは半グレに追われたときに助けてくれた誠治に亡き父の面影を重ね、焼き物の仕事に興味を持つ。そんなある日、アルジェリアに戻った学とナディアを悲劇が襲い……。©2022「ファミリア」製作委員会

プライムビデオ

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今回も渋い陶芸家の役を役所広司が演じる。撮影の舞台は豊田市の保見団地のようだ。おいらも2~3度知人を訪ねて行ったことがある。最近の保見団地は知らないが、当時から団地の半分はブラジル人が住んでいると言われている。おいらが訪れたのは30年くらい前の話だが、当時もいろいろ日本人とブラジル人との文化や生活習慣の違いから、いろんなトラブルが起きると聞いた。日本人からみたら、奇習慣とも思われるブラジル人の面白可笑しい生活習慣やトラブルをいろいろ聞かされた。

映画の最後のあたりで、アルジェリアの内乱テロで最愛の息子夫婦を亡くすところなんかはちょつと涙ぐんでしまうwww。政府外務省のそっけない対応とかの描写は、やや政治風刺も織り込んでいるのか、冷たい対応は、当事者なら憤りを感ずるだろう。30年くらい前、中東のテロで邦人が拉致人質にされ、巨額の身代金を請求され、国を二分するような論争があったことを記憶する。

たまに新聞ニュースで豊田市の保見団地の自治について、ブラジル人との融合の試みとかが紹介されているのを見るが、今はうまく人種の垣根を越えてやっているのだろうか?

最後役所広司が、正しく命をかけて、身を呈してブラジル人の若者を助けるところなんか泣ける。誠治こと役所は、息子を失った悲しみをこのブラジル人の若者を助けることに等価したのだろう。

今日本の移民政策がいろいろ言われている。この映画のような美談が沢山育まれればいいのだが、現実はなかなか厳しい。

 

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