雑談

かっての日本文化の象徴、菊と刀 今いずこ?

50年以上前に読んだ本のなかに、日本の文化を綴ったベネディクトの名著『菊と刀」というのがあった。菊と刀が何を意味するか、日本人ならすぐ分かる。ベネディクトが今生きていて日本を語ったら、いまでもなお、日本の文化を菊と刀と語るだろうかやや疑問。敗戦後の荒廃した日本人の精神の支柱として、共産化もせずなんとか今の日本があるのも菊の存在があったからか。刀を表象する武士道は今の日本人の心にどれほど残っているか。

天皇家も今や存続が危ぶまれている。少子化もあり、いつまで今のままの天皇家が続くか。天皇が日本人の精神の支柱となったのはいつから?歴史をたどれば余り天皇を尊敬する根拠が無いのであるが、時の政権というか権力側は天皇を担ぐことに妙味があるからか、いつのまにか1千年以上続いてしまった。特に戦時中は神とまで崇めてしまった。時代によって天皇の利用価値が変わるからか。

中国にも皇帝がいた。「ラストエンペラ-」という映画を去年BSテレビで再演していた。文化革命のなかで懺悔させられる最後の皇帝。中国の皇帝は、こうして終わった。中国より前に共産化したロシアにも皇帝がいたが、革命によって消えた。共産主義と皇帝は共存出来ないようだ。英国も数少ない皇族の存続している国だ。昔は各国に皇帝が居たのだが、今、皇帝が存続する国は数少ない。皇帝は民衆の富を奪い贅沢のみぎりを尽くしている象徴的な存在として、革命とか大きな政変により大抵消えてしまったようだ。

不景気な時代になると、皇室の住まいを改造とかで億単位の経費が使われるとニュ-スになるのも庶民のねたみの類だろうか。

 

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