日本の製造力も近年衰えてきた。日本の製造力が急激に衰えた大きな要因は、円高。日本の主要産業の大半が海外に主力工場を置くようになった。もう一つ、米国の貿易摩擦の外圧。
製造のノウハウというのは現場にある。近年中国の製造力は凄い。世界の工場となった中国は、全産業のノウハウを獲得することとなった。
米国→日本→アジア、と言う経路で製造産業は分散し、もはや米国の製造業は殆ど霞と消えた。トランブは、この製造業を復活させようと公約にも唄い、今後関税を武器に米国製造の復権を狙っているが、ことはそんなに簡単では無い。製造のノウハウの伝承が絶えてしまって久しい米国の製造業、今では軍艦の製造力も朽ちてしまい、興隆する中国海軍と伍するためにも、今後沢山軍艦を製造しないといけないので日本に協力を仰いでいるという。
もともと製造業というのは、金融業ほどには儲からない。というので米国の優秀な人材は製造業から消えた。日本も米国ほどでは無いが、最近では優秀な人材は製造業にいきたがらない。生涯年収が金融と倍以上違う製造業は、今後ますます希望者が減りそう。
とはいえ、世の中に製造業が無いと困るのだ。家、家電、車の無い生活は考えられない。アジアのどんな遅れているといわれる国でも、製造業は盛んである。現場の安い工賃の労働者を求めて、製造業はありとあらゆる国に進出した。残っているといえばアフリカくらい?
時代の流れというか、人は儲かる業種に群がる。ということで、米国も日本も、今後とも製造業はこのままでは衰退していくのだろう。ただ一つ、製造業が復権するなら、金融より製造が儲かる時代になった時。
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